心療内科 最初の診察
「二十八番の方、診察室3番にお入りください」
診察に入ると同年代くらいの女性の先生がいて、とても優しそうな雰囲気だった。
先生「カウンセリングの内容を拝見しました。大変でしたね。長い間、身を粉にして働いてらっしゃったのですね。」
頭が混乱していた。
こんなに優しいとは想像していなかった。
先生「診断は、適応障害になります。今回の大きなストレスがきっかけとなって、会社に行けなくなっていますし。まずは1ヶ月間お休みして、必要そうであればもっと長い期間になりますが、休職の診断書を書くのでお休みできますよ。」
【適応障害】。病名は聞いたことがあるが、どんなものなのか、治療は具体的に何をするのか検討もつかない。
混んでいるから、そのへんは先生には聞かずに後で本屋で適応障害の本を購入しよう。
先生「何がいちばんお辛いですか?問診票からは、眠れないことが辛そうだなという感じですが。睡眠を助ける薬を出すことで改善できるかもしれませんよ。」
その日は、睡眠薬を2週間分処方して頂き、2週間後に再診となった。
帰りの会計で、診断書を渡され「会社に送る時は、封をして提出して下さい。コピーをとりたい方のために、いまは封をしていませんので。」
あっという間に感じたが、門前薬局で睡眠薬を受け取ると途方もなく身体が重く感じた。
死にたいという気持ちは強くなかったが、この身体の辛さと胸の苦しさを死をもって終わらせたいと思う人がいてもおかしくないのでは、などと考えながら帰宅。
睡眠薬を飲み30分も経たずに意識が薄れ、翌朝までこんこんと眠り続けた。